株式会社ジムのホームページ制作事例をご紹介します。
クライアント:合同会社OttO(オット)
事業:映画館・カフェ・シェアハウスの企画・運営
URL:https://otto-extended.com/
映画館・カフェ・シェアハウスという異なる機能を持つ複合施設「OttO」。その魅力をひとつの世界観で伝えるために、コンセプト設計からCMS導入、デザイン制作まで伴走したホームページ制作の事例を紹介します。地域に開かれ、運用し続けられるサイトづくりのヒントが詰まっています。
OttOホームページ制作の背景と目的
映画館、カフェ、そしてシェアハウス。この三つの異なる事業を一つの敷地内に同時展開するというユニークな構想をもとに、合同会社OttO(オット)は、大宮駅西口から徒歩5分の住宅街に新たな施設を立ち上げました。地域に根ざしながらも、多様な人々が集まり、つながり、暮らし、楽しめる場を目指すこのプロジェクトには、単なる施設紹介にとどまらない「世界観を伝えるホームページ」が求められていました。
株式会社ジムがこのホームページ制作プロジェクトに参画したのは2024年12月のこと。ホームページ制作にあたって、クライアントからのご要望は大きく二つありました。一つは、施設全体の統一感をもたせること。もう一つは、自分たちで情報を更新・運用していけるCMS(コンテンツ管理システム)を組み込むこと。加えて、地域との関係性やストーリーを丁寧に表現することも重視されました。
このような背景のもと、わたしたちは単なる制作会社としてではなく、「プロジェクトのパートナー」として並走しながら、OttOの世界観を形にしていくことになりました。
ワークショップから導き出したコンセプトと言語化
▲ワークショップでの3C分析とペルソナ
制作の出発点は、クライアントチームとのワークショップです。施設の運営メンバーは多様なバックグラウンドを持ち、それぞれに異なる視点や想いを抱えていました。そうした個々の声を丁寧に聞き取りながら、「なぜこの場所をつくったのか」「誰に来てほしいのか」「どんな時間を提供したいのか」といった問いを重ね、キーワードを抽出していきました。
このワークショップでは、「開かれた場所」「ひとりの時間も、みんなの時間も」「余白があるから自由になれる」といった言葉が印象的に浮かび上がりました。それらは、OttOという場所がもつ空気感を象徴するものであり、デザインやコピー、構成すべてのベースとなる大切な軸になりました。
また、利用者像=ペルソナの設定も行い、映画館を訪れる人、カフェを利用する地域住民、シェアハウスで暮らす若者など、さまざまな視点を想定しながら、それぞれがホームページ上でどのような情報に出会い、行動に移すのかという動線設計にも活かしています。
映画館・カフェ・シェアハウス、それぞれの魅力を伝える設計
OttOのホームページでは、映画館・カフェ・シェアハウスという3つのコンテンツをひとつの世界観で包みつつ、それぞれの魅力や情報を丁寧に伝える構成を心がけました。
映画館ページでは、アート系映画や自主上映など、小さな映画館だからこそ届けられる作品のセレクトに加え、空間の雰囲気や座席、音響設備へのこだわりも紹介。ユーザーが上映スケジュールを確認しやすいUI(ユーザーインターフェース)を採用し、初めて訪れる人にも安心感を与える導線を設計しました。
カフェページでは、「地域に開かれたリビング」をコンセプトに、朝のおにぎりから夜のピザまで、時間帯によって表情を変えるメニューとともに、思わず立ち寄りたくなる空気感を写真とコピーで表現しています。
シェアハウスページでは、暮らしの空間でありながら、映画館やカフェと隣接しているユニークさを活かし、「暮らしの延長に映画がある」「人の動きが感じられる家」といったコンセプトを視覚的にも伝えるデザインとしました。居室のバリエーションや設備紹介も行い、入居希望者が実際の暮らしを想像しやすいように工夫しています。
自分たちで育てていけるサイトへ:CMSと運用の工夫
今回の制作では、サイトの更新や運用をクライアント自身が手がけられるよう、StudioによるCMS構築を導入しました。更新頻度の高い映画スケジュールやイベント情報などは、スタッフが手軽に編集・公開できるよう、カスタムフィールドや管理画面のUIにも配慮しました。
また、納品時には使い方マニュアルの提供と操作レクチャーを実施。実際にスタッフの方々がCMSに慣れ、積極的に情報発信を行っている姿を拝見できることは、制作者として非常に嬉しいポイントです。
Webサイトは「公開して終わり」ではなく、「育てていくもの」です。OttOのスタッフの皆さんが日々サイトを更新し、変化とともに伝え方も進化していくことが、このホームページの価値を高めていく原動力になると感じています。
公開後の反響とアクセス数の伸び
ホームページ公開後、SNSやラジオ、クラウドファンディングなど、さまざまな広報活動とも連動する形でサイトへのアクセス数は大きく伸びました。オープンから間もない時期にも関わらず、月間セッション数は19,000件を記録。検索流入やSNSからのリンクだけでなく、「近所の人に紹介された」「イベントで知った」など、地域のつながりからサイトを訪れる人も増えているようです。
また、上映作品の情報確認、シェアハウスの入居希望、カフェ営業日のチェックなど、目的に応じた多様なアクセスが見られ、「情報の見やすさ」「施設全体の雰囲気がよくわかる」といった声も寄せられています。
単にアクセス数が増えただけでなく、「この場所に行ってみたい」「住んでみたい」と思わせるだけの説得力と世界観が、ホームページを通じて伝わっていることが、最大の成果だといえるでしょう。
お客さまと共創した、世界観あるホームページ制作
今回のホームページ制作は、単なる情報整理やデザインだけではなく、OttOという場所の魅力や価値観を「一緒に言語化し、形にしていく」プロセスそのものでした。クライアントチームの皆さんが惜しみなく想いを共有してくださったからこそ、ホームページというかたちでその熱量を可視化できたのだと思います。
そして、運用フェーズに入った今もなお、ホームページは進化を続けています。イベントや上映情報の追加、利用者の声の掲載、地域とのコラボレーションの紹介など、現場のリアルがサイトに息づいていく様子を見守れるのは、制作者として非常に嬉しいことです。
これからも、OttOという場所が人と人をつなぎ、さまざまな物語を紡いでいくことを楽しみにしています。
コンセプトから考えて、伴走するホームページづくり
株式会社ジムのホームページ制作は、プロジェクトの初期段階から関わることが多く、メンバーの頭の中にあるまだ言語化できていない想いなどをワークショップを通じて共通の言葉として定義することから始まります。誰に、何を、どのように伝えるかという情報伝達の基本からブレることなく、デザイン・コピー・コーディング実装まで一貫して行います。
ホームページ制作を「一緒に考えて欲しい」という方は、ぜひ株式会社ジムにご相談ください。